過去を記憶する筋肉

脳は私たちの記憶を司っていますが、実は脳だけではなく、身体(筋肉)でも記憶しています。体得記憶という言葉を聞いたことがあるでしょうか?これは、頭で考えなくても身体が覚えているので、自動的に反応してくれるという機能のことです。最初は自転車に乗れなくても、繰り返し練習することで簡単に乗りこなせるようになる、これも体得記憶がなせる業ともいえます。

このように筋肉は、私たちの習慣を記憶しています。私たちは過去の体験を身体の中に落とし込んでいます。過去と同じような体験をしたときには意識(脳)よりも先に身体(筋肉)が反応してしまうのです。この機能を身体的対象反動といいます。体得記憶のような必要な機能であればいいのですが、過去の強烈な辛い、悲しい体験にも身体は自動的に反応します。PTSD(心的外傷後ストレス障害)も身体的対象反動の一種です。大きな病気をして再発したり、同じ失敗を繰り返したりするのも身体に落とし込まれた過去の緊張を清算していないから引き起こされるのです。
 

これは、意識的に変えることもできます。過去の強烈な辛い、悲しい体験に必要性や意味を見出していくこと、そうすることで心の受容力が増し、過去の緊張を緩和することができます。しかし、それ以上に身体を深くくつろがせる必要があります。大変長い間、座禅や瞑想が受け継がれているのも、過去の緊張を清算させることが人間には必要だということではないでしょうか?

私たちが生きていくということは「体験」を積み重ねていくようなものです。その体験のなかで、自分の成長を足かせとなっている体験は清算し、緩和させていくことが必要なのです。私の行っているホットストレッチは、その方の筋肉の緊張の度合いを客観的に把握し、特に強い緊張に対してアプローチします。そうすることで、不安が軽減されたり、怒りがおさまったりといった心理的な効果も得ることができます。

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